粉体塗装がもたらすエコロジー効果
塗装業界は現在、VOCおよびCO2の削減を求められています。VOC(揮発性有機化合物)とはいわゆる「有機溶剤」のことで、塗料、印刷インキ、シンナーに含まれるトルエン、キシレン、酢酸エチルなどがこれに該当し、光化学スモッグの原因物質として知られています。現在、もっとも一般的な塗料である「溶剤塗料」にはこのVOCが多量に含有されているため、塗装業界ではこれに代わる次世代の塗料および塗装方法の確立が急務とされてきました。
そのような状況下で、現在もっとも注目を集めているのが「粉体塗装」です。粉体塗装とは粉砕した顔料等を静電気で吹き付け、加熱して塗膜を形成する塗装方法であり、溶剤を一切使用しないことから、VOCの発生をゼロもしくは限りなくゼロに近い状態にまで抑えることができます。
つまり、現状考えられるVOCの削減につながるもっとも有効な手段は溶剤塗装から粉体塗装への移行であり、実際に欧米ではその動きが推奨され、粉体塗装の使用数が増加しています。
また、VOCにはシックハウス症候群をはじめとする中毒症状の原因にもなることから、VOCの削減は健康リスクの抑制につながることも分かっています。
さらに、粉体塗装は溶剤塗装に比べ、作業工程におけるCO2排出量も少ないため、粉体塗装への移行はCO2の削減にもリンクするのです。
そのため、粉体塗装は次世代を担うエコ塗装として世界中から注目を集めており、環境問題について強い関心を示していたヒバラコーポレーションでも早くから粉体塗装を積極的に取り入れ、2000年比で30%の溶剤塗装の削減(粉体塗装への移行)を実現しています。
なお、粉体塗装にはエコ性能だけでなく、溶岩塗装を上回る強度・柔軟性・防錆能力があることから、塗料・塗装方法自体も極めて優れた性質を持つことが分かっています。地球や人間にやさしく、優秀なコーティング能力を持つ粉体塗装にご興味のある方は、ぜひヒバラコーポレーションにご相談ください。